2027年1月から、NISAのつみたて投資枠の年齢要件が撤廃され、0〜17歳も対象になります。通称「こどもNISA」です。運用益が非課税でも、元本が守られる制度ではなく、子どもの間の引き出しには条件があります。[1][2]
教育費の準備に使うなら、枠の大きさより先に、いつ必要になるお金かを考えることが大切です。
情報は2026年10月16日時点のものです。制度・税率・金額は変わることがあります。最新の条件は公式サイトでご確認ください。出典は記事末尾にまとめています。
本メディアは制度や仕組みの解説を目的としています。特定の金融商品・保険商品の購入をすすめるものではありません。投資には元本を下回るリスクがあります。試算は前提によって変わり、将来の成果を保証するものではありません。
0〜17歳は年間60万円、保有限度額600万円
金融庁の説明では、0〜17歳の年間投資枠は60万円、非課税保有限度額は600万円です。使えるのはつみたて投資枠の対象となる一定の投資信託で、成人の成長投資枠とは異なります。[1][2]
年間60万円は、12か月で均すと月5万円に相当しますが、毎月その額を積み立てる義務はありません。親の生活費や老後資金を圧迫してまで上限を使う前提にしないようにしましょう。[2]
制度開始は2027年1月です。事前受付の案内と、制度上の口座開設・運用開始は区別し、実際の手続きは金融機関の最新案内で確認してください。[1][11]
12歳になれば自由に引き出せるわけではない
未成年の間は原則として払い出しが制限されます。12歳以降は一定の要件を満たす場合に可能で、金融庁の資料では子のための使途、子の同意を示す書面、親権者等による申出書などが示されています。[1][2][3]
口座は一人一口座で、金融機関の変更ができないと案内されています。扱う商品、手数料、手続きのしやすさを、開設前に確認する必要があります。18歳になる年には成人のつみたて投資枠へ自動的に移行する仕組みです。[1][3]
近く使う教育費と、長く運用できるお金を分ける
入学金のように支払日が決まっているお金は、相場が下がったからといって支払日を延ばせません。必要な時期が近い資金まで投資すると、値下がりした状態で売ることになる可能性があります。

たとえば、数年以内の学費と、使うまで長い期間を取れる資金を分けて準備する考え方があります。これは配分の例で、預金、保険、投資のどれを使うかは、必要な時期、損失への備え、保障の要否で変わります。
非課税の運用と、贈与税は別の制度
親や祖父母から子の口座へ移すお金には、贈与税の考え方も関わります。暦年課税の基礎控除110万円は、その年にもらった財産の合計に対するもので、NISAの投資枠とは別です。[6]
扶養義務者からの教育費・生活費で通常必要なものは、必要な都度直接使う場合に非課税となる扱いがあります。ただし、その名目で受け取って投資資金などに回す場合に、同じ扱いが自動的に適用されるわけではありません。[7]
まず支出予定を作り、引き出し条件に合う資金かを確認してから検討しましょう。個別の贈与や口座管理の扱いは、税務署と利用する金融機関へ確認してください。
出典・参考文献
参考資料を見る(13件)
- [1] 金融庁「NISAを知る(NISA特設ウェブサイト)」 ↗ fsa.go.jp
- [2] 金融庁「令和8年度税制改正について-税制改正大綱における金融庁関係の主要項目-」。表:0〜17歳の600万円 →「自動的に移行」→ 18歳以上の1,800万円(成長投資枠1,200万円は内数)。12歳以降は子の同意を得た場合にのみ親権者等による払出し ↗ fsa.go.jp
- [3] 金融庁「アクセスFSA 2026年2月号 政策解説『令和8年度税制改正の大綱』の概要」。使途が子のため・同意の書面+親権者等の申出書、ジュニアNISAは原則18歳まで払い出せず、非課税期間5年・ロールオーバーが要った。新制度は無期限・18歳で特段の手続きなしに成人のつみたて投資枠へ自動移行 ↗ fsa.go.jp
- [4] 金融庁「2023年までのNISA」(ジュニアNISAは2023年で制度終了。2024年以降は旧ジュニアNISAの保有分を年齢や事由に関係なく非課税で全額払い出せる。一部だけは不可で、全額払い出すと口座は廃止) ↗ fsa.go.jp
- [5] 財務省「ジュニアNISA制度の概要」(非課税投資額は年80万円・総額最大400万円・保有最長5年・その年3月31日に18歳である年の前年12月31日まで原則払い出し不可・制限に反すると含み益などに課税) ↗ mof.go.jp
- [6] 国税庁 タックスアンサー No.4402「贈与税がかかる場合」(令和8年4月1日現在。暦年課税の基礎控除110万円・1年間にもらった財産の合計) ↗ nta.go.jp
- [7] 国税庁 タックスアンサー No.4405「贈与税がかからない場合」(扶養義務者から生活費や教育費に充てるために取得した財産で通常必要と認められるもの。ただし必要な都度直接充てるものに限り、預金や株式の買入資金に充てると贈与税がかかる) ↗ nta.go.jp
- [8] 国税庁「相続税の申告書作成時の誤りやすい事例集(事例⑥ 被相続人以外の名義の財産(預貯金))」(名義が子でも、資金の出どころ・管理者などで実質の持ち主が決まり、被相続人の財産と認められれば課税対象) ↗ nta.go.jp
- [9] 日本政策金融公庫「教育費負担の実態調査結果(令和3年度)」 ↗ jfc.go.jp
- [10] 文部科学省「『子供の学習費調査』結果の訂正について」:公立中学校 542,450円・私立中学校 1,560,359円・公立高校 596,954円・私立高校 1,179,261円。公立小学校 366,599円・私立小学校 1,741,516円。訂正後の数字) ↗ mext.go.jp
- [11] マネックス証券「こどもNISA口座開設の事前受付を開始」プレスリリース ↗ info.monex.co.jp
- [12] 大和総研「2027年1月開始『こどもNISA』の概要」が要る。二次情報) ↗ dir.co.jp
- [13] 大和証券「こどもNISA」 ↗ daiwa.jp