金利が上がると預金の利息が増える可能性がある一方、変動型の住宅ローンなどの負担も変わります。家計への影響は、預けているお金と借りているお金の両方で決まります。
日銀は2026年9月18日、政策金利を1.25%程度に誘導する方針を決めました。ここではその決定を背景に、家計へ伝わる仕組みを説明します。現在の各金融機関の適用金利を示す一覧ではありません。[1]
情報は2026年10月12日時点のものです。制度・税率・金額は変わることがあります。最新の条件は公式サイトでご確認ください。出典は記事末尾にまとめています。
本メディアは制度や仕組みの解説を目的としています。特定の金融商品・保険商品の購入をすすめるものではありません。投資には元本を下回るリスクがあります。試算は前提によって変わり、将来の成果を保証するものではありません。
政策金利が、そのまま住宅ローン金利になるわけではない
政策金利は、銀行間の短期資金取引などを通じて金融環境に影響します。金利の上昇は借入の負担を増やし、投資や消費を抑える方向に働きますが、家計に届くまでには時間差があります。[8]
住宅ローンの基準金利、優遇幅、預金金利の変更時期は金融機関や契約によって異なります。ニュースの政策金利に自分の借入残高を掛けても、実際の返済額は計算できません。
預金の利息は、税引後と物価も合わせて見る
預金金利が上がれば、同じ残高でも受け取る利息が増える可能性があります。ただし一般的な預金の利息には20.315%の税がかかるため、表示された税引前の額がすべて手元に残るわけではありません。[16]
また、受け取る利息が増えても、生活に必要なものの価格がそれ以上に上がれば、買える量が増えるとは限りません。預金の役割は利息だけでなく、必要なときに使える資金を保つことも含めて考えます。
5年ルールと125%ルールは、利息の上限ではない
変動金利の住宅ローンの一部には、返済額を5年間据え置く5年ルールや、見直し後の返済額を従前の125%までとするルールがあります。しかし、金利自体の上限や、利息の免除を意味する仕組みではありません。[15]

返済額が同じでも、利息の割合が増えて元本の減りが遅くなることがあります。金利の上昇が大きい場合には未払利息が生じる可能性もあり、すべての商品がこのルールを採用しているわけではありません。契約書で適用の有無と最終返済時の扱いを確認してください。[15]
将来の金利を当てるより、返済余力を確かめる
借入先の返済予定表を使い、適用金利が上がる場合、変わらない場合、下がる場合を比べると、家計で備えたい幅が見えてきます。固定への変更や借り換えを検討する場合も、金利だけでなく手数料や残りの期間を含めて比べます。
金利の変化は株式・債券・為替にも影響しますが、価格が必ず一方向に動くとは限りません。特定の商品や返済方法を一律に選ぶのではなく、資金が必要になる時期と、負担が増えた場合の余裕を基準に判断しましょう。[17][22]
出典・参考文献
参考資料を見る(24件)
- [1] 日本銀行「金融市場調節方針の変更について」 ↗ boj.or.jp
- [2] 日本銀行「金融市場調節方針の変更について」 ↗ boj.or.jp
- [3] 日本銀行「金融政策の枠組みの見直しについて」 ↗ boj.or.jp
- [4] 日本銀行「金融市場調節方針の変更および長期国債買入れの減額計画の決定について」 ↗ boj.or.jp
- [5] 日本銀行「金融市場調節方針の変更について」 ↗ boj.or.jp
- [6] 日本銀行「金融市場調節方針の変更について」 ↗ boj.or.jp
- [7] 日本銀行「金融政策決定会合の運営」 ↗ boj.or.jp
- [8] 日本銀行 教えて!にちぎん「金融政策は景気や物価にどのように影響を及ぼすのですか?」 ↗ boj.or.jp
- [9] 財務省「国債金利情報」(令和8年10月・過去の金利情報。2026年10月12日閲覧) ↗ mof.go.jp
- [10] 総務省統計局「消費者物価指数 全国 2026年(令和8年)8月分」 ↗ stat.go.jp
- [11] 住宅金融支援機構「【フラット35】金利情報」 ↗ flat35.com
- [12] 住宅金融支援機構「住宅ローン利用者の実態調査結果」 ↗ jhf.go.jp
- [13] 三菱UFJ銀行「円普通預金金利の改定について」 ↗ bk.mufg.jp
- [14] 三菱UFJ銀行「短期プライムレートの改定について」 ↗ bk.mufg.jp
- [15] 楽天銀行 住宅ローン用語集「5年ルール、125%ルール」 ↗ rakuten-bank.co.jp
- [16] 国税庁 タックスアンサー「No.1310 利息を受け取ったとき(利子所得)」 ↗ nta.go.jp
- [17] 知るぽると(金融経済教育推進機構)「公社債に投資するときのリスク」 ↗ shiruporuto.jp
- [18] 日本銀行「外国為替市況」 ↗ boj.or.jp
- [19] Federal Reserve "Federal Reserve issues FOMC statement" ↗ federalreserve.gov
- [20] Federal Reserve "Summary of Economic Projections" ↗ federalreserve.gov
- [21] European Central Bank "Combined monetary policy decisions and statement" ↗ ecb.europa.eu
- [22] 金融庁「資産形成の基本(長期・積立・分散投資)」 ↗ fsa.go.jp
- [23] 熊本日日新聞(共同通信)「フラット35の金利3・83% 過去最高更新、10月分」 ↗ kumanichi.com
- [24] Impress Watch「メガバンクは金利0.5%に 各行独自の引き上げも」 ↗ watch.impress.co.jp